リアルなひみつ道具が使える!? 担当ディレクターがギリギリまで話した『のび太の宝島からの脱出』
公開日:2018/02/02
コンテンツディレクター山本渉
――「リアル脱出ゲーム×映画ドラえもん『のび太の宝島からの脱出』」の注目ポイントを教えてください。
山本 今回は4人チームなんですけど、のび太・しずか・ジャイアン・スネ夫にそれぞれなりきってもらいます。キャラクターのセリフを実際にお客さんに言ってもらうところもありますね。
――「心の友よ~~!!」とか。
山本 そうですね(笑)。「ドラえも~ん、助けてよ~~!!」みたいな、キャラの性格が現れるようなセリフを言ってもらったり。キャラ同士のセリフの掛け合いもあったりしますね。
――リアル脱出ゲームで作中のキャラになりきるのは珍しいですね。
山本 ほとんどなかったですね。例えば『名探偵コナン』とのコラボの時は「コナンと一緒の一般人」だったり、『進撃の巨人』では「調査兵団の1人」だったりするので。
もうひとつのポイントは、ひみつ道具を使って謎を解いていただくことですね。公演内では、実際にひみつ道具を操作する場面もあります。誰もが「あんなこといいな、できたらいいな」と思う現象を再現できているので、楽しみにしてもらいたいですね。
――今回のコラボが実現した経緯を聞かせてください。
山本 弊社の加藤(SCRAP代表)も、ものすごく『ドラえもん』が好きで。加藤は、今回のコラボが決まるずっとずっと前から『ドラえもん』の原作を全巻持っていて。大人になってからも折に触れて読み返していました。
一方で、藤子プロの大倉チーフプロデューサーもリアル脱出ゲームのことを好きでいてくれて、弊社も『ドラえもん』のことが好きで——本当にいい関係性でゲームが作れているなと思います。
――両思いのご関係ですね。
山本 まさにですね。その象徴とも言えるんですが、本公演では、このためだけに描き下ろしていただいた、特別なアニメ映像。限定のオープニング、エンディング映像が流れます。
SCRAPが書いたオリジナルストーリーを、実際に『ドラえもん』のアニメを作っているシンエイ動画さんのチームがアニメにしてくださったんです。映画クオリティの絵が動いているので、オープニングから「これは描き下ろしなんだ!」と理解したうえで観ていただきたいですね(笑)。もちろん、声優さんにも新規に声を吹き込んでいただいています。
「どこでもドア」を出したら終わり。「ひみつ道具で謎解き」の難しさ
――他に、本公演の注目ポイントはありますか?
山本 老若男女だれでも楽しめるような謎がポイントですね。従来のリアル脱出ゲームファンにとっては解きごたえのある謎を作りつつ、おそらくたくさん来てくださるであろうお子さんたちが置いてけぼりにならない内容にしました。
テスト公演を何度かやっていますが、「簡単すぎる!」という意見は出ておらず、難易度調整も順調です。
――子供向けにはしていない?
山本 そうですね。もちろん、お子さんにも「ぼくにもやれることがある!」「わたしも活躍した!」と思ってもらえるようにしています。問題文にルビを振るのはもちろん、シールを大量に使った謎解きがあったりもしますね。
――謎を作るときに苦労したことはありますか?
山本 先ほど「謎解きにひみつ道具が登場する」と言いましたが、これが悩みどころでした。例えば、どこでもドアは絶対に出せません。脱出できてしまいますので。
――タケコプターも難しいですよね?
山本 そうです。あと、例えば「この道具があったとなると、さっきの問題、意味なかったことになっちゃうよね?」みたいな矛盾が出てきてしまったり。
ひみつ道具を持ったドラえもんを出すとなんでもできてしまうので、今回はドラえもんが海賊にさらわれてしまい、それを今回4人でどうにかする、というストーリーになっていますね。
――『ドラえもん』とのコラボレーションとなると、反響も大きかったんじゃないでしょうか?
山本 そうですね。告知の時に、驚いたエピソードがあって。
ツイッターで、『ドラえもん』の名前を一切出さずに「ついにあのキャラクターとコラボ!」って告知をしたら、99パーセントのお客さんが「ドラえもんだよね?」という予想をしていて(笑)。『ドラえもん』がいかに「唯一無二」かを思い知りました。
――この手の記事では定番の「原作を知らない人でも楽しめますか?」という質問も、『ドラえもん』に関しては必要がないですね!
山本 そうですね。『ドラえもん』を知らない人はいない、という前提でゲームを作っているところがありますね(笑)。
――では最後に、山本さんの『ドラえもん』への思いを聞かせてください。
山本 やっぱり『ドラえもん』大好きです。今回もコラボの話が来たと知り、真っ先に手を挙げました。コロコロ派だったので漫画も映画もずっと追ってましたし、アニメももちろん観ていました。今回、仕事にかこつけて全巻読み返せたのも、うれしかったです。役得ですね。
――そうだったのですね。しかも山本さんはなんとなく、雰囲気が……。
山本 言いたいことはわかりますよ。社内の人間にも「山本のドラえもん感!」と言われますね。めちゃくちゃ光栄だと思っています。そんなぼくが担当させてもらった、藤子プロさんとSCRAPの相互リスペクトの結晶が本作です! ぜひ会場でおたのしみください!
リアル脱出ゲーム×映画ドラえもん「のび太の宝島からの脱出」
<公演スケジュール>
東京:原宿ヒミツキチオブスクラップ 2/2 – 5/6
大阪:大阪ヒミツキチオブスクラップ 2/16 – 5/13
名古屋:ナゾ・コンプレックス名古屋 2/23-4/8
北海道:アジトオブスクラップ札幌 3/2 – 5/6
静岡:マリナート 1階ギャラリー 3/24 – 3/25
福井:ハピリン ハピリンホール 3/31 – 4/1
神戸:神戸ファッションマート CON1 4/7 – 4/8
青森:リンクステーションホール青森 4/13 – 4/14
新潟:新潟県民会館 ギャラリーA 4/13 – 4/15
千葉:市川市文化会館 展示室 4/14 – 4/29
広島:JMSアステールプラザ 市民ギャラリー 4/21 – 4/22
仙台:イベントホール松栄 4/27 – 4/29
茨城:つくば市ふれあいプラザ 4/28 – 4/29
金沢:ITビジネスプラザ武蔵 交流室 4/28 – 4/29
長野:須坂市文化会館 メセナホール 小ホール 5/2 – 5/4
岡山:岡山シンフォニーホール 5/3 – 5/5
福岡:西鉄ホール 5/10 – 5/13
横浜:日石横浜ホール 5/12 – 5/13
滋賀:旧大津公会堂 ホール 5/12 – 5/13
香川:サンポート高松 高松シンボルタワー展示場 5/12 – 5/13
埼玉:大宮ソニックシティ B1F 第4・5展示場 5/19 – 5/20
沖縄:RBCホール 5/19 – 5/20
群馬:ベイシア文化ホール 展示室 5/26 – 5/27
京都:KBSホール 5/26 – 5/27