豪華客船ではドラマチックな体験がしたいし、寂しげな少女とは友情を育みたい!『沈みゆく豪華客船からの脱出』体験レポート
#リアル脱出ゲーム #レポート #東京ミステリーサーカス #沈みゆく豪華客船からの脱出 #関東
公開日:2018/01/10
みなさん、豪華客船の旅と聞いて何を思い浮かべますか?
旅の間だけの切なくも美しいロマンス、次々と起こる密室怪事件、沈没の危機を巡るヒューマンドキュメンタリー……。そんな想像をしたあなたは映画やマンガの見すぎですね。実際の豪華客船は純粋に船旅を楽しむものです。
でも、庶民である我々が豪華客船という言葉の非日常感に胸をときめかせ想像力をあさっての方向に羽ばたかせてしまうのは仕方ないことです。乗船する機会、あんまりないですし。
ところが! 庶民である我々にも気軽に乗船できる豪華客船があるのです。その名はトリアイナ号。リアル脱出ゲーム『沈みゆく豪華客船からの脱出』の参加者が乗ることになる船です。
タイトル通りこの船、ゲーム開始早々に沈みはじめます。参加者は幼い頃に両親を亡くした少女ルネと窓越しにコミュニケーションを取り合い、協力して船からの脱出を図ります。沈みゆく船! 寂しげな少女との心の交流! さまざまな謎! 我々が豪華客船に求めるものが全て詰まっているじゃないですか。これを1時間で体験できるなんて、行かない理由がない……!
脱出の鍵を握る少女、ルネ。声をあてているのは人気声優の花澤香菜さんです。ルネの可愛さ健気さもこのゲームの見どころのひとつ。
というわけで今回は、『沈みゆく豪華客船からの脱出』体験レポートをお届けします。謎にまつわるネタバレはないので安心してご覧ください!
窓越しにルネとコミュニケーションを取り、脱出を目指す。
『沈みゆく豪華客船からの脱出』の会場は地下にあります。中に入ると、スタッフの方が「トリアイナ号へようこそ!」と迎えてくれました。雰囲気ある内装で、本当に豪華客船のパーティー会場に来たかのよう。一瞬、「料理とか出てくるのかな……」と期待してしまいました。
このゲームは各回150人ほどが参加しますが、謎を解くのはチームごと。1チーム4人で挑戦します。1人で行ったところ、運営側でチームを組んでくれました。私以外の3人はリアル脱出ゲーム初参加とのこと。はたして無事脱出できるのでしょうか。
隣の人と指でトリアイナ号のマークをつくり、みんなで「ボン・ボヤー!」。トリアイナ号、出航です!
正面の大画面に映像が流れ物語が進行していきました。身寄りのない船員見習いの少女ルネは、どうやら乗客である我々と友達になりたがっている様子。いじらしさにキュンとしてしまいます。
トリアイナ号が氷山にぶつかり、我々だけが避難できずに客室に取り残され、それを心配して戻ってきたルネも操舵室に閉じ込められてしまった……というところでいよいよ謎解きスタートです。脱出するにはセキュリティシステムを解除しなければいけません。
我々のいる客室とルネのいる操舵室の間には小窓があり、かろうじてコミュニケーションを取ることができます。セキュリティシステムを解く鍵は操舵室にあるので、窓(液晶画面)に直接文字を書いたりして、ルネに探索してもらいたい場所などを指示します。
画面が曇るなどの演出もあり、本当に窓越しに会話しているかのよう! 仕掛けが面白くて引き込まれます。
おっちょこちょいな雰囲気を醸し出しているルネですが、慌てながらも指示に従い、懸命に操舵室内を走り回ってくれます。ときどき生き別れた家族のことを思って寂しそうにする姿も垣間見えて切ない気持ちに。これが吊り橋効果というやつでしょうか、だんだんルネのことが愛おしくなってきました。一緒に脱出しようね!
自分だけで考えていたら全く歯が立たなそうな謎も、チームメンバーと協力すれば「あっ待ってこれ、こうするといいんじゃない?」「このキーワードどこかで出てきたような……わかったあれだ!」と解けていくのが面白いところ。ほかの人の閃きに「わ〜冴えてる!」と感心したり、自分が謎を解いたときに「さすが!」と言われて嬉しくなったり。チームの結束力も強まっていきます。
しかしこのセキュリティシステム、一筋縄では解除できません。LEVEL1〜3と3段階のロックがしてあり、1つ突破するだけでも一苦労です。無情にもどんどん時間が流れていき、警報が鳴り響きます。
照明を青く落とした会場に光る赤いランプ。実際に船内に取り残されたかのような臨場感です。切羽詰まった気持ちになるからやめて〜〜!
徐々に制限時間が迫り、涙目になるルネ。「諦めないで」と寒さに震えながらも我々のことを力強く励まします。ルネ…!
迫り来るタイムリミットに焦りつつ必死に頑張ったのですが、結果はというと……あと一歩のところで成功ならず。ごめんねルネ…。ちなみに、同じ回で成功したチームはゼロでした。かなり難易度高いです、このゲーム。
終了後はスタッフの方による解説があります。「あ〜これに気づいていたら!」「うわっもう少しよく考えていたら解けたのに!」「え、あれがここにつながるとは……!」の連続で頭を抱えてしまいました。これから挑戦する人にちょっとだけヒントをお伝えすると、常にアンテナを張り、どんな小さな情報も見逃さない・聞き逃さないようにしてください!
最後に、無事脱出できた場合の「その後」のムービーを視聴しました。ルネ……ルネ! ルネーーーーーーー!!! ネタバレできないのでシャウトに留めますが、胸が熱くなる内容でした。脱出して晴れ晴れとした気持ちでこのムービーを見たかった!!
振り返ってみると、本当に濃密な一時間でした。映画を一本鑑賞したような、本当に豪華客船に乗り込んだような、ひとりの少女と深い友情を育んだような……。
このゲームに参加したら、きっと誰もが明るく健気で心優しいルネのことを好きになるはず。彼女はいま、新宿の謎テーマパーク『東京ミステリーサーカス』で、一緒に脱出して友達になってくれる人を待っています。我々に果たせなかったことをどうか成し遂げてください!
「沈みゆく豪華客船からの脱出」特設サイトはこちら!▶https://mysterycircus.jp/rene/