大好評につき、12月10日まで期間延長が決定したリアル潜入ゲーム!
リアル潜入ゲームは、プレイヤー自身がスパイとなって敵のアジトに潜入し、ミッション遂行を目指す体験型ゲームです。身を潜めるスリル、敵に撃たれる恐怖、迫るタイムリミット……と、これまでにないドキドキが味わえます。
リアル脱出ゲームと違って何度でもプレイ可能なこのゲームには「クリアランク」が設定されており、いわゆる「Sランク」を取るのは至難の業です。
(ちなみに筆者は初プレイ時、クリアならずのBランクでした。脱出も潜入もできない、外にも出られなければ中にも入れない人間はどこに居たらいいんだろう。壁かな)
■上達の近道は「真似する」こと
どんな分野も、上達への近道は「上手な人」の真似をすることですよね。では、「潜入」の上級者とは誰か。スパイの人は見つからないだろうし、泥棒もメディアには出てくれなさそうです。安全安心、堂々とお日様の下を歩ける潜入のプロはいないものか……答えは意外と近くにありました。
HotSprings株式会社代表の永井宏樹さんと、大石素己さんです!
HotSprings株式会社は、世にも珍しい「光線銃」専門の企業。リアル潜入ゲームで使用している銃も、こちらの製品です。
そしてこの格好を見ればもうおわかりでしょうが、お二人は元自衛官! あんまり「潜入」のイメージがない自衛官ですが、「警戒状態で敵地に潜入する訓練は一通り受けています」とのことなので期待が高まります。一応お伝えしておくと、お二人は光線銃の調整や納品こそしてくださっていますが、ゲーム内容の詳細はご存知ありません。
■事前確認
潜入前、ミッションの概要を伝える映像を観ながらふたりが話しています。
永井さん「流れ弾とかはないだろうから、2番かな」
大石さん「そうですね。2番でいきましょう。必要に応じて4番までは使うかもしれませんが」
——いきなりよくわからないんですが、その番号はなんですか?
永井さん「匍匐(ほふく)の種類ですね」
——匍匐前進に種類があるんですね!
永井さん「行軍の速度や危険度に応じて使い分けます。大石、ちょっとやってみて」
大石さん「っす」
永井さん「おそらく、匍匐前進と言えば日本人の多くがこれをイメージされると思います」
——ですね。最もオーソドックスなこれが、1番ですか?
大石さん「これは4番です。数字が上がるほど、安全性が増し、速度が落ちます」
——そうなんだ! じゃあ、さっきおっしゃってた2番は?
大石さん「この形ですね。お尻だけが設置している状態です。頭が高い分、流れ弾にあたる危険性が増しますが、4番よりも早く進めます。今回の任務は時間との戦いになりそうなので」
——なるほど。ちなみに、5番はどんな形なんですか?
大石さん「(くぐもった声で)こう、ですね」
——ええっ……これ、めっちゃしんどくないですか?
永井さん「芋虫のようにはって進むかたちですね。やってみてもらうとわかるのですが、頭を下げたまま進むのって本当にきついんです。だからついあごをあげてしまうんですけど……訓練中はよく、『頭が高い!!』と教官に“ご指導”をいただきました」
——たいへんだ……。
■いよいよ潜入
匍匐前進のセレクトも終わったところでいよいよ潜入です! 秘密諜報員(シークレットエージェント)から、映像を交えた本格的なブリーフィングを受けます。
先輩エージェント「今回のミッションは、撃たれてもある程度は大丈夫だ。時間が減るだけなので、慌てないように」
永井さん「いえ、ルールはともかく、実戦のつもりでやります」
大石さん「っすね」
——気合い充分ですね!
説明が終わると、「シーフ」と呼ばれる端末を渡されます。いよいよ任務開始です。端末をリーダーに一定時間かざすと……。
情報の抜き取りに成功! このシーフを持って敵のアジトの最深部まで潜入し、極秘文書のデータを盗み出すのが今回の任務です。
■任務は作戦が9割
最初の部屋に入り、シーフでアジト内のマップを抜き取ったら、さあ前進! というタイミングで何やら確認し合うふたり。
——あのー、時間制限あるんですけど進まなくて大丈夫ですか? ここはほら、ガンガンいくとこじゃないですか。最初だし、そんなにピンチにもならないでしょ。
永井さん「大丈夫“だろう”で進むことはあり得ません。地図がある以上、どのルートが最も危険度が低いか、どこに敵がいそうかを確認してから進みます。敵がいる“かもしれない”、予期せぬことが起きる“かもしれない”。気持ちの準備が大切です」
教習所の教官みたいなこと言ってる! そのあとも、ふたりはとにかく相談しまくります。
ずっと付いていた現場スタッフの方が、「こんなに慎重に、話しながら進むチームははじめてです。あと、全然声を出さないのが異質」と言っていました。
——作戦の立て方にコツとかあるんですか?
永井さん「情報を“収集、整理、決心”して、“状況に入る”のが基本ですね。今回の任務の場合、武器がないというのが大きいです。見つかったら終わりなので、慎重にならざるを得ません」
——“状況に入る”ってなんかかっこいい……。ちなみに、お二人が実践を想定し過ぎているだけで、実際は「撃たれたら終わり」ではありません。撃たれるごとに制限時間が減少していきます。
■役割は分担し、指示は「端節」に!
超慎重ながら、もくもくと課題をクリアしていくおふたり。
——基本、永井さんの意見を聞いてるだけに見えるのですが、大石さんの方は意見しないんですか? タテ社会の厳しさですか?
大石さん「今回は永井を“指揮官”としてますので、“前方警戒員”のわたしは基本、指示に従う立場です」
——なんかいちいちネーミングがかっこいい……。あと、指示がほぼ単語ですよね。「行け」、「OK」、「待て」とか。
永井さん「指示は、端節(たんせつ)にしないといけません。余計な情報が入ると、迷いにつながりかねませんので」
——情報は多ければいいってもんじゃないわけですね。なんか、仕事と一緒だなあ。
■自衛官の潜入は成功したのか……!?
先に出口で待つ筆者のところに、ゲームを終えたふたりがやってきました。あれ、浮かない顔をしている。
——おつかれさまです! 結果はどうでしたか?
永井さん「何も持ち帰れませんでした。申し訳ありません」
——えっ……!? 元プロなのに!?
永井さん「時間切れでした。 “撃たれてもいい”という前提で、もっと迅速に状況に入っていくべきでした」
——最初にそう言われたじゃないですか! 今回は2人でプレイしていただきましたが、リアル潜入ゲームは3人1チームを基本としつつ、10/6(金)からの延長期間ではペア・ソロでのプレイが可能となりました。もう1人増えたら、結果は違いましたか?
大石さん「どうでしょう。ひとり増えると、情報収集がしやすくなるというのはあると思いますが、的を増やしてしまうことにもなります。撃たれるリスクがいちばん低いのはソロプレイですね」
——なるほど。どんな人数で挑んでもそれぞれたのしみがあるということですね! 最後に、これが現実の任務だとすると、難易度はどれぐらいでしょうか?
永井さん「超高難度任務ですね。丸腰で敵のアジトに入っていくというのがちょっとあり得ないです。自分なら、作戦中止を進言します」
——で・す・よ・ね。お二人とも、おつかれさまでした!
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■リアル潜入ゲーム「THE SECRET AGENT」
~身を潜める、スリル~
【会場】
後楽園ヒミツキチオブスクラップ
【開催期間】
~12月10日(日)まで大好評につき延長決定!ほぼ毎日開催!
詳しいチケット情報と遊び方はイベント特設サイトへ!
https://realstealthgame.jp/thesecretagent/