『進撃の巨人』未読・未視聴でも大丈夫!? 『5つの巨人からの脱出』体験レポート
東京ミステリーサーカスを含む、全国7都市で開催!
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公開日:2021/03/22
みなさん、TVアニメ『進撃の巨人The Final Season』、視聴していますか? 世界の謎が明らかになり、キャラクターの関係性にも変化が生じ、絶句してしまう展開が続く最終章。私は本誌派なので毎月怒涛の展開に身悶えしていますが、この冬はさらにアニメによって毎週情緒を乱されています。展開を知っているのにこんなに次週が待ち遠しいなんて……!
そんな最終章を背景としたリアル脱出ゲームを開催すると聞いて驚きました。あの重く複雑なストーリーを一体どうやって公演にするのでしょう? 先行体験会にお誘いいただき、さっそく友人を集めて参加してきました。
メンバーは、
・本誌もアニメも全部追っているしリアル脱出ゲームは10回以上参加してるよ! ×2
・毎週アニメ観ているしリアル脱出ゲームは数回参加したことがあるよ! ×1
・Season3までは視聴済みで、リアル脱出ゲームは世田谷ものづくり学校で開催された第1回から10年ぶりの参加だよ! ×1
・実写映画は観たよ、アプリの脱出ゲームは大好きだけど「リアル」は初めてだよ! ×1
・なんか巨人が襲ってきて世界が大変なんでしょ? リアル脱出ゲームって面白そうだね! ×1
という布陣。はたして脱出できるのでしょうか?
リアル脱出ゲーム参加回数10回以上、脱出成功率20%以下のライター飛田恵美子(右から2番目)がお届けします!
■「あのシーン」の舞台裏で進行していた物語の一員に
会場は東京ミステリーサーカス。検温とアルコール消毒を終えて中に入ると、さっそくミカサ&リヴァイの等身大パネルが出迎えてくれました。空いているうちに写真撮っとこ!
会場には、今回の公演に出演している豪華声優陣のサイン入りポスターも展示されています!
地下1階の受付で、深緑のマントを羽織った先輩調査兵から「現在公開可能な情報」という資料を受け取りました。席へ向かう途中も「頼んだぞ!」「君たちに掛かっている!」と声援を受け、これから何をするのかはわからないけどとにかく我々は重要な任務を担う調査兵なのだ……と気分が高揚します。
「現在公開可能な情報」には、『進撃の巨人』の登場人物や舞台がわかりやすく紹介されていました。開場から開演までは30分ほどあるので、『進撃の巨人』をよく知らない人は早めに来てこれを読んでおくと話を飲み込みやすいかと◎
さて、いよいよ公演スタートです。会場が暗くなり、映像が流れはじめました。エレンや調査兵団がどんなことを経験してきたか、いまどんな状況なのかが把握できるようになっています。
独断で敵国マーレを急襲したエレン。マーレ側も5つの巨人で対抗する中、調査兵団はエレンを守るために奔走します。私たちの班の役割は、敵地の地図を駆使し、5つの巨人を倒す作戦を立案すること。リヴァイやミカサの後方支援ができるなんて、なんて光栄なんでしょう……!
作戦を開始する前に、班長(※公演オリジナルキャラ)の号令のもと、「心臓を捧げよ!」ポーズで敬礼します。左手を背中に回し右手の拳を左胸に当てる、兵団おなじみの敬礼。気合が入ります!
制限時間は60分。手分けしながら、情報を共有しながら謎を解いていきます。しかし我々の謎解きレベルは訓練兵並なので、凡ミスを連発。「解けたはずなのに次どうすればいいかがわからないぞ……?」と首を傾げていると、スタッフの方が「この文章をよく見てみましょう」「ここまでは合っていますよ」と助け舟を出してくれました。神様……!
ちなみにヒントも用意されているので、どうにも行き詰まったときは、チームで相談して覗いてみましょう。
前半で時間を使ってしまいましたが後半で追い上げ、いよいよ最後の巨人を倒すための作戦へ。でもこの謎が難しく、さっぱりわかりません。お手上げ状態の中、残り1分、残り30秒と無情にも時間が減っていき……タイムアップ! 脱出ならず……!
司会の方が前に出て、この60分の振り返りタイムが始まりました。どんな謎を解いて作戦を実行してきたかを一つひとつ辿っていくと、「60分の間にこんなにたくさんのことを成し遂げたのか」と、時間の濃密さに驚きました。『進撃の巨人』本編も、season1からseason3がわずか4か月の出来事だと思うとびっくりしますよね。
最後の大謎の答えが明かされると、「あーーーーーー!!!! アレをアレすればアレだったのかーーー!!」と、思わずみんなで顔を見合わせてしまいました。やられたーーーーーー!
「これ解けた人どれ位いるんだろう?」と思いましたが、なんと22組中16組が脱出成功したそう。嘘でしょ……。ただ、今回は関係者向けの先行体験会。おそらく過去4回の巨人コラボ公演に参加し地獄をくぐり抜けてきた猛者揃いだったのでしょう。面構えが違ったものね……。(通常の回の脱出成功率は3割程度だそうです!)
脱出成功こそできませんでしたが、エンディングムービーを観ているうちに「我々は『進撃の巨人』の歴史の一部となったんだ……」と感慨深い気持ちに。エレンによるマーレ急襲回を観返したら「このとき裏では私たちが作戦を立案し奔走していたんだよ……!」と浸ってしまいそうですし、その後の回でも、モブ兵士の姿に「これは私かもしれない」と自分を重ねて考えてしまいそうです。
■『進撃の巨人』の布教にもいいかも?
会場を出る前に、フォトスポットで記念撮影。調査兵団が使う立体機動装置のブレードも用意されていたのですが、「ブレードってどう握るんだっけ??」と戸惑ってしまいました。かっこよく決めたい方は事前に構え方を確認しておきましょう。
1階のグッズショップには、本公演のために描き下ろされたイラストを使ったコラボグッズが並んでいました。謎つきクリアファイルにランチトート、アクリルキーホルダーにステッカー。公演パンフレットには声優さんのコメントや本公演を制作したディレクターへのインタビューが掲載されています。
実は私、このインタビューも担当したのですが、最終章マーレ編で公演をつくる難しさと醍醐味、途中でボツにした案など、制作の背景を根堀り葉掘り聞いています。ぜひ手に取っていただけたら!
カフェ「HIMITSU COFFEE」で『進撃の巨人The Final Season』カフェラテアート(オリジナルコースター付き)を楽しむこともお忘れなく。全7種で、本公演には出てこなかったハンジさんがいるのが嬉しい。ちなみに、今回初めて『進撃の巨人』に触れた友人は「私、裏切り者がいい!」とライナーを選んでいました。いい選択です。
巨人になった気分でキャラクターを啜りながら今日の感想を聞くと、全員一致で「面白かった!」という回答。「会場装飾や演出が凝っていてびっくりした。10年前からものすごい進化してる」「班長さん役の人の演技すごくない? 台本持たずにあれだけ喋って場を盛り上げて……プロの人なの? ここまでこだわっていると思わなかった」と、世界観の作り込み具合を称賛する声も。何度も公演に参加するうちに当たり前のように感じていましたが、細部までこだわっているから作品の世界観に没入できるんですよね。
そして、「途中の展開も衝撃だったね」「というかこの後どうなるの?」と、ストーリーにかなり引き込まれた様子。脱出に成功したとしても、手放しで喜べるようなストーリーではありませんからね。「この後の展開がまた地獄だし哲学的でもあるんだよ……」と、とうとうと語ったところ、解散後に「帰り道でさっそく観はじめたよ!地獄!」とメールが届きました。布教に成功したようです。
『進撃の巨人』が好きな人はもちろん、未読・未視聴勢も虜にしてしまう『5つの巨人からの脱出』。ぜひ、友人を調査兵団に勧誘して一緒に進撃してください! 「自分で自分の背中を押した奴の見る地獄」(byエレン・イェーガー)の片鱗を味わえることでしょう。
■『5つの巨人からの脱出』特設サイトはコチラ