【黄昏のまほろば遊園地@ひらかたパーク】解説ページ 忘却のプロポーズ〜消えた婚約者を追って〜コース
まほろば遊園地とまほろばショー
あなたは忘却切符に「忘れたい記憶」を書き、アトラクションに乗ってまほろば遊園地へとやって来ました。
そして、まほろば遊園地のマスコットキャラクターであるアミやコダマルたちによる「まほろばショー」を観ます。ショーが終わると記者の後藤真一郎が乱入し、まほろば遊園地に姿を消したとされる行方不明者の捜索を依頼されました。何でもこの遊園地では記憶が失われていくらしく、行方不明者は記憶を失い、ここに留まっているそうです。
真一郎は「児玉元気、時瀬幸二、後藤道代と、ここねという名の少女。この4人の行方不明者を見つけて、記憶を取り戻してほしい」と話します。続けて「行方不明者の記憶を取り戻すためには、彼らの“大切なもの”を遊園地内から見つけ出し、それを本人に見せる必要がある」と話します。
こうして、それぞれ手分けして、行方不明者とその大切なものを探すことになりました。
幸二を探して
井上百合花は、まほろばショーに登場していたピエロのコージーが、自身の婚約者である時瀬幸二と確信し、一足先に追いかけていってしまいました。
あなたは、百合花と幸二のウェディングプランナーである薄井さちと、「手伝う」と申し出てきた剛力健斗と共に、百合花を追いかけることになりました。
その道すがら、薄井はあなたにグチってきます。「私、近隣のホテルでウエディングプランナーをしているんですが…。今日、百合花さんのウェディングフォトを撮影する日にもかかわらず、幸二さんが来なくて…。すっかり気を落とされた様子の百合花さんの気をまぎらわせようと、私の元に届いた『まほろば遊園地への招待状』の話をしたら『そこにいるかもしれない』と、私の招待状を勝手に持って、走って行かれてしまいまして…。私は困りましたよ。なにせ、1着数百万円するドレスですから、汚されてしまったらたまりませんもの…。なんとか、ホテルに戻ってもらおうと説得していたんですが、さきほどのショーでピエロが出てきたじゃないですか。あのピエロを見た途端、百合花さんが『幸ちゃん!』と叫び、追いかけていってしまったんです。」
そんな話を聞いていた健斗は、薄井に「あの人の彼氏、まほろば遊園地の人なん?」と話します。薄井は「多分…?」とそんなことは知ったこっちゃない、とにかくドレスを着替えてほしいという気持ちで生返事をしますが、なぜか健斗は、その返事にやる気を見せて「手分けした方が効率的やろ? 俺、あっち探してくるから、お姉さんは向こう探して!」と、別の場所へと行ってしまいました。ここで、それぞれ分かれて行動することになりました。
手分けして捜索
薄井とともに行動を共にしていると、やっと百合花に追いつきます。そこには、近くにいる人たちに「自分がプロポーズされた日の写真」を配って「幸ちゃんを一緒に探してください!」とお願いしている百合花がいました。
薄井は百合花を制し「とにかく控室へ戻り、まずドレスを着替えてからだったら、何をしてもらっても構わないので…」と説得するも、百合花は聞く耳を持たず、幸二を探してまほろば遊園地の奥へ奥へと進んでいってしまいます。
百合花は歩みを進めながら、皆さんに今日までの経緯をいろいろ話してくれました。
「幸ちゃんと最後に会った日…。特に変わった様子はなくて…いつも通りラブラブで…。」
薄井は小さく舌打ちをし「あぁそうですか。良かったですね。」と顔色一つ変えず受け流し、「それ以外は?」と百合花に問いました。それから百合花は、2人で物件を見に行ったこと、そして間取り図を見ながら夢をえがくのがとても楽しい時間であり、そのときの間取り図は2人にとって、とても大切なものであるということを教えてくれました。
しかし、百合花は顔を暗くし、そんな楽しい時間を過ごした後、幸二を仕事に送り出したら、帰ってこなくなってしまった、と言います。
そんな話を聞いていた薄井は、結婚直前に「好きな人ができた」と言われフラれた自分の過去から「幸二に女性の影があったのでは?」と疑います。百合花は「幸ちゃんはそんな人じゃない!」とは言いつつも、幸二が遊園地の近所で犬を連れたとても若い女性と話していたことを思い出します。そして「それが、幸ちゃんの話にたまに出てくる『ここね』っていう女性かもしれません。」と話すのでした。
一方その頃健斗は
一方、別の場所を捜索していた健斗と皆さんは、突然ある女性に声をかけられます。
「もしかして東北大和川遊園地の7年前のヒーローショーで、グリーンをやられてた方ではないですか?」
話しかけてきたのは、テーマパークマニアの福田ルナ。テーマパークでダンサーを目指していたルナは、健斗のショーに元気付けられた過去があったと言います。
スーツアクターのオーディションに落ち続け、自信を無くしていた健斗は、身分を隠していましたが、そのルナの一言で、自信を取り戻し、その場で考えた名乗りとヒーローポーズを決めました。
ルナと別れた後、健斗と皆さんは、薄井と百合花がいる場所へ合流しました。
幸二発見!
薄井と百合花の元に、別の場所を探していた健斗が合流し、改めて一緒に幸二が扮しているであろうピエロのコージーを探していたところ、通りがかったコージーを発見し、百合花の前に連れてこられます。
ピエロのコージーと百合花が会話しますが、かみ合いません。
そして、コージーは、百合花に「未来なんて考えるだけ無駄無駄! 今は一瞬。楽しもう?」と言い放ちます。一緒に未来を作っていこうと言っていた婚約者のその発言に、百合花はひどく傷つき、手袋をコージーにたたきつけ、どこかへと去っていってしまいました。
一連を見ていた薄井も自分の過去を重ね、持っていたファイルをコージーにたたきつけます。そのとき、コージーの周りに何かぼやけたような絵がかかれた不思議な破片が飛び散るのと同時に「すいませんでした!」と反射的に頭を下げるピエロのコージーでしたが、薄井もまた、百合花を追って、どこかへと去っていきます。
同じく一連の様子を見ていた健斗は、女性2人に怒られ、頭を下げている幸二に声をかける。「こんなときに三角帽子はこっけいすぎますよ…。」コージーの被っていた三角帽子を取り、手に持たせました。すると、ピエロのキャラクターが抜け落ちたかのように、幸二は、自分の名前を思い出します。そして、手に持っている三角帽子を見て「僕は何かを持っていた気がする。」と言うのでした。
皆さんは、さきほど百合花が配っていた写真を見て気付きました。幸二は花束を持っていた記憶を思い出そうとしていると。
それを知った健斗は「花束を作ろう!」と提案し、花を摘める場所を求めて、アトラクション「ふしぎな花畑」へ向かうのでした。
失意の百合花
「未来なんて考えるだけ無駄」と幸二に言われてしまい、ショックを受けて走り去った百合花とそれを追った皆さんは、アトラクション「思い出水流し」にたどり着きました。そこで、百合花はあまりの辛さに「すべてを忘れたい」と願います。そのとき、アミとオトがやってきて、忘却のメロディーと共に百合花の記憶を奪ってしまいました。
その結果…百合花は、素敵な王子様を追い求めるプリンセスになってしまうのでした。
幸二発見!
遅れてアトラクション「思い出水流し」へとやってきた薄井と皆さんは、まるで別人のような百合花を目の当たりにします。その様子から、百合花もまた記憶を取られてしまったことに気付いた薄井は、最初のショーの後に真一郎が言っていたことを思い出しました。
「記憶を取り戻すためには、彼らの“大切なもの”を遊園地内から見つけ出し、それを本人に見せる必要がある」と。
さきほど百合花が大切だと言っていた「間取り図」のことを思い出しますが、その間取り図がどこにあるかわかりません。そのとき、まほろば遊園地のスタッフが「思い出水流しで使う思い出をこぼしてしまって…。」と困っていることに気付きます。
まさか、と思いながら「思い出水流し」にかけ寄り、まほろば遊園地のスタッフが持っているピースを手に取ると、そこには「リビング」と書かれた図面のようなものが…。
薄井と皆さんは、その水に流される記憶を集めながら、まるでパズルのピースのようになっていた間取り図を完成させていくのでした。
ふしぎな花畑
一方、健斗と皆さんは花束を作るため、ふしぎな花が咲く「ふしぎな花畑」という場所へとやってきました。
ふしぎな色をしたバラをつみ、幸二の元へ戻ります。
幸二は、近くにいる人たちに「結婚って?」「婚約者って?」「プロポーズって何?」とまるで禅問答のような、答えるには難しい質問をし続けていました。
あなたと健斗は、幸二が手に持つ三角帽子に花を入れて花束を完成させていきます。すると、幸二は「百合花」という名を思い出しているようでした。この変化で幸二の記憶を取り戻せるかもしれないと考えた健斗と皆さんは、薄井のもとへ向かいます。
百合花と幸二に間取り図を見せる
こうして「思い出水流し」にやってきた健斗と皆さんは、間取り図を完成させようとしている薄井に、2人の思い出である「プロポーズの花束」を作ったら幸二の様子が変わったことを報告します。すると薄井から、百合花が記憶を失ったこと、百合花が2人の大切なものは「間取り図」だと言っていたと聞き、花束と間取り図が完成すれば2人とも記憶を取り戻せるかもしれないと希望を持ちます。
そして無事に間取り図を完成させ、百合花を探しに出る薄井と健斗でしたが、健斗は脚の古傷が痛み、思い出水流しに残ることになります。薄井は間取り図を持って、百合花を探しに向かうのでした。
百合花を見つけた薄井は、百合花と幸二を並ばせて、完成させた間取り図を見せます。
しかし、2人に変化は見られませんでした。薄井と皆さんはたった一つの希望であった間取り図でも記憶を取り戻せなかったことに肩を落としながら、健斗の元へ向かうのでした。
健斗、記憶を失う
「昔、ワイヤーアクションやったときにじん帯切っちゃって。それ以来、脚が上手く動かせないんです。オーディションでも 『体動かんやつはいらん』とか言われちゃうんですけど。」痛む脚をさすりながら、健斗は話を続けます。
「それでもスーツアクターの夢が諦められなくて…オーディションに落ち続けるこんな人生忘れられたら、どんなに楽かって…」
健斗がそう願ったとき、アミとオトがやってきて、オトの奏でる忘却のメロディとともにすべてを忘れ、健斗は自身をヒーローだと思い込むようになってしまうのでした。
絶望の薄井
薄井と皆さんが、幸二と百合花の記憶が戻らなかったことを伝えに健斗の元へ向かうと、そこには記憶を失い、自身をヒーローだと思い込む健斗の姿がありました。
それを見た薄井もすっかりすべてが嫌になってしまいます。幸二のもとへと行き「みんな記憶奪われてどうするのよ! こうなったのも、あなたが婚約者から逃げたせいでしょ?!」と言い放ち、その場に座り込んでしまうのでした。
自分をヒーローだと思い込むようになってしまった健斗は、そんな薄井の姿を見て元気付けようとアトラクション「さよならレインボーバルーン」から1つバルーンをもらい、薄井に渡します。しかし、薄井の元気は戻りません。
薄井は、高いドレスを着たまま外を走り回る百合花も、結婚間近で振られた過去も、上司におこられる日々も、人に振り回されてばかりだと自分の人生のすべてが嫌になり、ついに「すべてを忘れてしまいたい」と願ってしまいます。そこへアミとオトがやってきて、忘却のメロディとともにすべてを忘れてしまった薄井もまた、プリンセスになってしまうのでした。
全員が記憶を失うカオス
百合花と薄井は、スキップしながらプリンセス気分で遊んでいます。自身をヒーローだと思い込んでいる健斗は、バルーンの数が足りないのかもしれないと、周囲にいる皆さんとバルーン集めを始めます。
そんな状況を見て、記憶を取り戻し始めていた幸二は「自分が逃げ出したから、こんなことになってしまった。もう逃げちゃダメだ。」と、改めて自分と大切な百合花の記憶を取り戻すために、もう一度プロポーズをしてみようと決意します。
そこでおしゃべりショーの時間を告げる園内放送が入り、皆さんと幸二はまほろばチャペルへと向かうのでした……。
ここからはあなたにご覧いただいた通りです。
以上が「忘却のプロポーズ〜消えた婚約者を追って〜コース」で起きたことのすべてです。
他のコースでもさまざまなドラマが起きていました。まったく異なる物語を楽しむことができますので、もし機会があればご参加いただければと思います。
それでは改めて、『黄昏のまほろば遊園地』にご参加いただき、誠にありがとうございました。
また次の物語でお会いできることを願っております。